月に1度のお休み。
そんな日には、ダンジョンへ潜る。
Lemures レムレース
21年秋のゲームマーケットから販売されているDomina Gamesさんの最新作です。
いつも通りの美しい絵が魅力的ですねー。
レビュー、レビュー♪
Oeverview 概要
プレイ人数 1-2人
プレイ時間 60-90分
ジャンル ダンジョン探索
販売時期 2021年
価格 3,520円(税込)
BGGレート ―
水谷レート 7.9
「ブレイドロンド」などで有名なDominaGamesさんの作品です。
小さなライフボードと飴玉とカードだけでウニウニやっていく、いつものドミナスタイル作品です。
このウニウニ感が好きです。
擬音だけで意味分からんと思いますが、そんな感じです(笑)
ドミナさんは「2人対戦」形式が多く、カード絵もトレカ風の美少女ですので、トレカっぽい作品が多かったです。
只、トレカとは異なり「1BOX買えばプレイ可能(完結可能)」ですので、私の定義だとボドゲになります。
後、必ず「ソロモード」が入っており、2人対戦以外でも楽しめる要素が凄く良心的でした。
只、別ゲーム「Geminoa」のソロモードが微妙で、かなり鬱憤が溜まってました。
微妙だったので、自作ソロモードで遊んでいました。
「Geminoa」自体はロンドよりも好きなので、余計に「んん……」感がありました。
その鬱憤の最中にやったのが、これ。
完全、ソロ仕様!
ダンジョン探索!
デッキ圧縮!
即詰み!
私の好きな要素が詰まりに詰まった、良い感じの作品でした。
【ゲーム詳細】
ダンジョン探索系&協力型 です。
このゲームは、カードだけでダンジョン探索します。
ボドゲ界では、昔からよくある奴だったりします。
ダンジョンカードを捲ると、そこから敵が出てきたり、装備が出てきたり、お助けキャラが出てきたりします。
そのカードを集めたり、敵を倒したりして、敵カードを倒しきったら勝利! って感じ。
定番中の定番なのですが、昨今のボドゲ界隈はこのシステムが入り組みすぎていて、ゲームボードやトークンがやたら多かったり、フィギュアを使ったり、カードの種類もべらぼうに多かったり、シナリオが多かったりします。
いつも参照している「BGG」ですが、これのランキング1位作品がまさにそれで、定価3万円以上して、重量が10Kgもあるゲームです。これが1位ってくらいなので、それが現在の主流ってことです。
そんな中、カードだけでダンジョン潜っていくのはシンプルであり、かつ新鮮でした。
後、ドミナさん初? なのかは知りませんが、協力型です。
「協力型」というのは、「キミと僕で、デュエル!」ってタイプの対戦ではなく、
プレイヤーが「みんなでこのゲームをクリアしよう!」と協力するタイプです。
これも主流です。
バトルでギスギスしてストレス溜めるより、みんなで相談しながら一喜一憂を楽しむ方がいんじゃね? ってご時世です。
で、「協力型」というのは、「ソロモード」を作りやすいという利点があります。
たぶん、この利点があったから、今は協力型が主流になっています。
という事で、押さえるところを押さえた、昔ながらの雰囲気良い作品でした。
また、ドミナさんの特徴である「美少女絵」ですが、今作が一番好きです。
美少女だけではなく、敵キャラや妖精など、魅力的で良い絵が多かったです。
若干MTGっぽい雰囲気に見えましたが、ダンジョン系なので軽すぎないイラストが合っていました。
あと「デッキ圧縮」
「ドミニオン」以降、ボドゲ界はデッキ構築時代に入りました。
「デッキ構築」派生の作品は、万に上ると言われています。今でも、大半がデッキ構築系です。
その派生の一つが「デッキ圧縮」
「デッキ構築」とは
簡単に言えば、カードを金や資源で買いあさり、「キーパーツ」を沢山集めた人が勝ち。
「キーパーツ」を集める為のスキルや、相手が集める妨害をするスキルもまた、金や資源で買い集める。
当初はゼロ枚だったカードを、どんどん集めていき、最後あたりにはコンボやスキル連発するのです。
徐々に育っていく手持ちカード、デッキを見ながらニヤニヤしたり、「あー、あそこでアレ買っておけばよかった!」などと後悔するゲームタイプです。
で、「デッキ圧縮」とは
そうして作ったデッキを、厳選していきます。
序盤に買った弱いカードを捨て、強いカードだけを揃えます。
「ボクの考えた最強デッキ」
を、構築します。
手元のデッキを、より洗練させるのです。
本作も「デッキ圧縮」で、序盤は「攻撃力1」とかのカードしかないですが、後半にはもっと強いカードが出てきます。
強いカードがある中で、弱いカードは邪魔なので捨てていきます。
最終的に、最強スキルセットを作ってダンジョンを攻略していきます。
んん。
最強が好きなんです。
デッキ圧縮が、好きなんです。
楽しい。
【批評】
「超難易度」と制作サイドから銘が打たれたゲームですが、頭を使うというよりは、運要素がかなり強かったです。
というか、ほぼ運ゲーです。
運が悪ければ、序盤でも余裕で詰みます。
でもそれがいい!
ロンドからやっているファンなので、洗脳されているのかもしれませんが、こうやってウニウニやっているのが丁度いいんです(笑)
「また即死かよ!」
「こんな序盤に、こいつ来たら勝てんわ!」
とか、一人でウニウニやるのが楽しいんです。
プレイ時間 60-90分 となっていますが、実際は15分―30分とかです。
これを延々と繰り返しているだけ、という時間が贅沢に感じられるようになれば、きっと良い睡眠が取れることになるでしょう。
再度、今作は絵が凄く好みでした。
軽、中量級としてもプレイしやすかったです。
慣れてくると最終ラウンドには普通に行けるようになりますが、慣れるまでは難しいです。
という事で、このゲームは幾つかプレイスタイルがあるのですが、難易度を書いておきます。
難易度 ネタバレあり
難易度C 2人プレイ
本来は2人でプレイするのですが、1人でもできます。初めはこれをおススメします。
2キャラあるので、それを一人で使うだけです。特にゲームルールの変更も必要なく、単に一人分多くプレイします。時間的にもソロでプレイするのと変わりません。
このモードの難易度が低い理由は、「強化」で2枚カード(二人分)を得られます。ソロだと1枚です。
ですので、1キャラのデッキ構築が上手く行っていない場合でも、もう1キャラが上手く行っていればなんとかなります。
私の初クリアも2人モードでした。
後、この手のゲームは「カード能力を覚える」事で、難易度が大きく変わります。2人プレイは一度に読む、使うカードがソロの倍ありますので、早く上達できます。
よって、初心者はまずここから。
難易度B ミルミア ソロプレイ
2キャラいるうちの一人。アタッカータイプで、もう1キャラよりもカードを使う回数が多いです。
このゲーム、正直、体力(HP)を守って勝ち切るタイプではなく、一撃で削り切って勝つゲームです。(現状のゲームバランスだと)
こちらのキャラの方がHPなどは低いですが、それよりも火力があった方が楽。
このモードも全クリ済み。
難易度A デリューゼ ソロプレイ
HPが高く、体力を守って勝つタイプ。
上述通り、現状のゲームバランスだとデリューゼのソロはきついです。
最後の方になると体力なんて即時に削られるので、やられる前にやらないと辛い……
未だに全クリなし。
ここからネタバレ★
難易度S メルキス 無し
このカードを引けるか引けないかで、難易度が雲泥の差……。引けた瞬間から、別ゲームとなります。
上述「一撃で削って勝つ」が成立するのは、このカードがあるからですね。
バトルゲームから、パズルゲームに変貌します。
このカード抜きでの全クリが最難関といえるでしょう。
「デリューゼ メルキス無し」が最高難易度かと。
まとめ
程よい時間で遊べ、難易度も高めの設定なので、何度も繰り返しやっていくのが癖になります。
絵も素晴らしいので、見ていて飽きないのも好印象。
少々「運ゲーム」に偏っているのですが、あくまでソロ専用ゲームですので、特にストレスもありません。
2人モードがありますが、正直、一人で2キャラ使用する方がマイペースにやれて楽しかったです。
キャラ追加の拡張なども出てくれれば、「どのペアで行くか?」だったり「全キャラプレイ」など幅が広がりそうです。
拡張、お待ちしております。